水環境学会誌
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研究論文
モノヒドロキシジノテフランおよびその異性体のアセチルコリン受容体への結合親和性評価
大葉 佐世子桐原 晃希大土橋 真希高梨 啓和中島 常憲上田 岳彦門川 淳一石川 英律宮本 信一
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2020 年 43 巻 1 号 p. 1-7

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抄録

農薬の環境変化体の中には, 河川水中の濃度が農薬よりも高濃度な物質や, 農薬と同程度の薬理活性を有する物質が報告されている。このため, 環境変化体の水生生物に対する影響の検証が重要だが, ネオニコチノイド系殺虫剤ジノテフランについては, 環境変化体の構造や殺虫活性の検討例が少ない。そこで本研究では, ジノテフラン水溶液にクセノンランプ光を照射し, 高分解能LC/MSを用いて, 生成した環境変化体を探索した。その結果, 2物質の未知環境変化体を発見した。その2物質の構造を推定したところ, 28物質 (立体異性体として82物質) が推定された。推定された構造の物質の中から, 殺虫活性を保持している可能性があり検討の優先順位が高い物質を選定した。選定は, ヨーロッパモノアラガイのグリア細胞由来のアセチルコリン結合タンパク質への結合親和性評価により行った。その結果, 殺虫活性を保持している可能性がある物質が20物質選定された。

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© 2020 公益社団法人 日本水環境学会
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