2021 年 44 巻 4 号 p. 103-114
京都市の下水処理放流水は, 塩素またはオゾンによる消毒を行い, 河川に放流している。この放流水について, 消毒副生成物及び塩素による消毒副生成物生成能に関する調査を行った。いずれの放流水も, 消毒副生成物生成能に特徴があり, それらは流入下水の水質に依存していると考えられる。オゾン処理により, クロロホルム生成能などは減少したが, ホルムアルデヒド及びホルムアルデヒド生成能は増加した。ただし, ホルムアルデヒド生成能からホルムアルデヒドの値を差し引いた値は減少していることから, ホルムアルデヒド前駆物質がオゾン処理によってホルムアルデヒドに変化したことにより減少したと推測された。加えて, 放流水中のホルムアルデヒドは, 放流地点から下流において低下した。これらの結果より, 下流域へのホルムアルデヒドやホルムアルデヒド前駆物質, いくつかの消毒副生成物生成能の影響は, オゾン処理により減少していると考えられる。