大阪湾表層水について, 粒状有機炭素 (POC) と溶存有機炭素 (DOC) の分解過程を最大100日間の生分解実験により調べ, POCとDOCの分解速度及び分解時間を求めた。POCは実験20日までに迅速に生分解されるのに対し, DOCは50日が経過しても多くが残存した。生分解実験中のPOCからDOCへの正味の移行は, ほとんどみられなかった。20 ℃におけるPOCの平均分解速度は0.12 day-1 (平均分解時間8.5 day) であった。塩分を用いて外海起源DOCを求め, DOCから外海起源DOCを除いたものを内部生産等DOC (海域及び陸域起源) とした。これに, 難分解性と準易分解性の2成分モデルを当てはめ, 準易分解性成分の分解速度を求めた。採水の場所及び時期 (季節) によらず, 内部生産等DOCのうち48%が難分解性であり, 残りの52%が平均分解速度0.031 day-1 (平均分解時間32 day) の準易分解性であった。