抄録
著者らは多孔性セラミックスを担体とした嫌気性固定床型リアクターを開発し,大豆煮汁の高温(54℃)分解反応に適用する研究を行い,実験データを用いて,総括的な速度解析を試みた。
担体に付着生成した生物膜は,定常状態で表面積当たり0.220kgVSS・m-2(反応器内液中濃度換算32.1kgVSS・m-3)と高濃度である。溶解性CODを速度制限基質として速度解析を行うと,本反応の総括反応速度はMoser式で表され,非線形回帰によって各速度定数を推定した。これらの結果から,反応速度はHRTの減少と共に増加し,反応率90%以上を与える最小HRTは1.61d,また,この時の最大反応速度は36.2kgCOD・m-3・d-1であることがわかった。これらの値は,本リアクターを用いた高温反応によって大豆煮汁が効率よく処理されることを示すものである。