抄録
堆肥化プロセスおいて、初期段階での原料温度履歴はその堆肥の発酵プロセスを左右する重要な因子であり、その影響を把握することは堆肥化プロセスを効率的に制御する上で重要である。本研究では、堆肥原料を発酵前に高温で一定時間加熱処理することにより、堆肥化中の微生物叢が影響を受け、その結果として発酵プロセスが大きく変化することを明らかにした。特に加熱前処理によってアンモニア発生量が低減するという興味深い結果が得られた。これは原料中に含まれていたアンモニア抑制効果を有する何らかの菌群が、加熱によって活性化したためであると考えられる。