抄録
家庭やレストランなどで発生する廃食用油をディーゼル車の代替燃料化する取組みが拡大しているが、多くの場合施設規模は小さく装置も簡易的なものを利用している。また、製造方法もアルカリ触媒法を採用しているものがほとんどである。この製造方法では、反応により生成したBDFを湯もしくは水で洗浄するため、その洗浄廃水の処理が問題となっている。本研究では、この洗浄廃水をメタン発酵処理と土壌ろ過法により浄化する方法について検討した。その結果、洗浄廃水のBOD、N-ヘキサン、りんは下水道基準を満たすことができた。しかし、窒素については、基準を満足しないが、バッチ発酵処理を繰り返すことで、基準値まで下げることは可能と思われる。