抄録
Tessier らの逐次抽出法を焼却主灰中の Pb に適した方法を確立した。すなわち、化学形態を水溶態 ( DW )、酢酸アンモニウム抽出態 ( AC )、酢酸抽出態 ( AA )、ピロリン酸カリウム抽出態 ( PD )、酸性シュウ酸アンモニウム抽出態 ( OX )、残渣 ( RES ) の 6 形態に分画し、逐次抽出法の溶媒、固液比等の各条件を見直した。濃度測定には原子吸光光度分析を用い、各抽出物残渣をX線回折分析し元素の移動についての検討を行った。また、各抽出前後での元素移動を把握するために各抽出液を点滴濾紙に滴下し、蛍光 X 線分析に供した。