抄録
建物解体時に発生する解体コンクリートから再生粗骨材を取り出した後に残る、粒径が5mm以下の廃コンクリート微粉末に、副原料としてフライアッシュ、石灰石を加えて低融点組成に成分調整した原料を焼成し、溶融スラグ化する検討を行った。その結果、電気炉にて1350℃で焼成することにより、JIS規格を満足する密度(2.5g/cm3以上)を有し、吸水率の小さい溶融スラグを得ることができた。石英-ワラストナイト-アノーサイトの共晶点である組成点eは、ワラストナイト-アノーサイト-ゲーレナイトの共晶点である組成点pのに比べて、溶融スラグの密度が低くなるが、1400℃より低い温度での焼成温度域でJIS規格値を満足することが分かった。