抄録
岩手・青森県境不法投棄物の代表試料を異なる3方式の溶融施設において試験溶融し、そのスラグの安全性を確認し、コンクリートやアスファルト混合物の骨材として利用する研究に取り組んでいる。本報告では、電気抵抗式溶融炉にて処理して得られた溶融スラグをコンクリート用骨材として利用した場合の適用性について検討を行い以下の知見が得られた。
(1) 不法投棄物溶融徐冷スラグは、砕石と同等の強度、耐凍害性能等を有しており、コンクリート用細骨材、粗骨材として砕石置換による利用が可能である。
(2) インターロッキングブロックおよび道路用鉄筋コンクリート側溝の試験施工を実施し市場化に向けて動き出した。施工時の問題もなく、現在までのところ外観等に問題は発生していない。