抄録
最終処分場から発生する浸出水(原水)に含まれる多くの成分は、時間経過により濃度が低下しその変化量は安定化してゆく傾向がある。今回、複数の処分場において浸出水の時系列変化の傾向を比較すると共に、その変化速度に影響する要因として降水量との関連について考察した。
最終処分場の浸出水は廃棄物の埋め立て終了後に時間経過と共に濃度減少する傾向があり、指数関数的に減少する期間があることが5つの最終処分場の調査で観察された。その時系列変化の速度には処分場ごとに差がある傾向が見られ、同一の処分場では複数の成分の変化速度が近い傾向にあった。
変化速度への影響因子のひとつとして降水量、水処理量との関連を調査したところ、一部で相関が見られた。