日本水処理生物学会誌
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非イオン界面活性剤によるBst DNAポリメラーゼの阻害抑制とクリプトスポリジウムDNA検出への応用
関川 貴寛川崎 祐片山 泰人岩堀 恵祐
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2008 年 44 巻 4 号 p. 203-208

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抄録
クリプトスポリジウムは水系感染症の病原体として重要視されている原虫である。クリプトスポリジウムオーシストからのDNA抽出は、凍結融解による物理的処理、界面活性剤や酵素による化学的処理など、高額な抽出精製キットおよび煩雑な操作を必要とする。また、一般的なDNA抽出試薬に含まれているSDSのような界面活性剤は、強いタンパク質変性作用により細胞膜を壊すことができるが、同時にTaq DNAポリメラーゼやBst DNAポリメラーゼに対する強力な阻害作用も持っているため、PCR法やLAMP法を行なう前には阻害物質を除去する必要がある。本研究では、DNA抽出工程の簡略化を目指し、陰イオン界面活性剤を用いてDNAを抽出した後、非イオン界面活性剤を添加することでBst DNAポリメラーゼ阻害を抑制する方法の検討を行い、LAMP法によるクリプトスポリジウムDNA検出への応用を試みた。LAMPプライマーセットはC. parvumのポリスレオニン遺伝子領域で設計した。LAMP反応は0.01% SDSまたはSDBS存在下では阻害されたが、反応液中に5% Triton X-100またはTween 20を添加することにより、阻害が抑制され、増幅反応が見られた。この非イオン界面活性剤によるBst DNAポリメラーゼ阻害の抑制効果を応用し、オーシストからの検出を行なったところ、DNA抽出後に陰イオン界面活性剤を除去することなしに、オーシスト10個からの検出に成功した。
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© 2008 日本水処理生物学会
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