抄録
植物緩衝滞水質浄化法において、沈水植物種の浄化特性の比較を目的に、7種の沈水植物を用いて生活排水の連続処理実験を行った。供試沈水植物による15℃~25℃条件下でのT-N・T-P除去能に差は認められなかった。25℃以上および15℃未満の条件下でT-N・T-P除去能が低下する種が認められた。フサモは水温の高低に左右されずT-Nの浄化能が安定していることが明らかとなった。ササバモ、マツモ、フサモ、ヤナギモは低水温下でもT-Pの浄化能が安定していることが明らかとなった。付着生物親和性は、マツモが最も高いことが明らかとなった。環境生態工学の視点から富栄養湖沼の水環境保全を目指した植栽・定着化を行う場合、水質浄化能および付着生物親和性を供試沈水植物7種で総合的に勘案するとマツモが最も好適な初期適用種であると結論づけられた。