抄録
最近開発された抗生物質を培養細胞に使用する場合、それらの抗生物質の最適濃度を検討した。今回検討した抗生物質はミノマイシ、バンコマイシン、チエナムである。これらの抗生物質はペニシリン、ストレプトマイシン、カナマイシンのような従来の抗生物質に比べ、細菌の感染に対してより効果的であると思われる。今回は、60Coγ 線により不死化されたヒト線維芽細胞(KMST-6)を使用し、コロニー形成率と細胞増殖率を薬剤毒性の指標として検討を行ったoその結果は、ミノマイシン、バンコマイシン、チエナムの至適濃度はそれぞれ1~5μg/ml、2~5mg/ml、1~10μg/mlであった。