Journal of Traditional Medicines
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Review: Incentive Award, 2012
Modulation of Nrf2-regulated cytoprotective enzymes by crude drugs: role of inducers and inhibitors of Nrf2 in chemoprevention and anticancer therapy
Tomokazu OhnumaTakao KomatsuShinji NakayamaTakashi MatsumotoAkira Hiratsuka
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2013 年 30 巻 1 号 p. 9-18

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抄録
転写因子 Nrf2 は発がん物質の解毒や活性酸化種の抑制に関与する細胞保護遺伝子の発現誘導を制御する。 定常状態では, Nrf2 は Keap1 依存性のプロテアソーム経路によって速やかに分解されるが, 親電子性および酸化ストレスの刺激を受けると, Nrf2 は Keap1 依存性の分解から逃れ, 核内へと移行し標的遺伝子の発現を誘導する。 Nrf2 被制御酵素の誘導は酸化ストレスや化学発がんに対する保護に繋がることから, Nrf2 活性化剤はがん化学予防剤として期待されている。 一方, ヒトがんにおいては Keap1 や Nrf2 遺伝子の変異が同定されている。 これら変異は恒常的に Nrf2 を活性化させ, 細胞保護酵素の過剰発現を引き起こし, 結果としてがん細胞の増殖や化学療法への抵抗性を獲得してしまう。 Nrf2 の異常活性化を抑制することは, 抗がん剤に抵抗性を示す腫瘍に対して新たな治療的アプローチとして注目されている。 これまでに生薬由来の Nrf2 活性剤および阻害剤を同定した研究はほとんど行われていない。 本研究では, 哺乳類細胞を用いて生薬由来の Nrf2 活性化剤および阻害剤を見出し, それら生薬による Nrf2 被制御酵素の調節が化学物質の細胞毒性作用にどのような影響を与えるのかについて検討した。
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© 2013 Medical and Pharmaceutical Society for WAKAN-YAKU
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