Journal of UOEH
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仮想ナイチンゲール病棟を用いた看護教育の試み
辻 慶子 岩田 直美児玉 裕美萩原 智子鷹居 樹八子笹木 葉子長多 好恵松本 真希
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2017 年 39 巻 2 号 p. 175-179

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抄録

看護学科の学生は,看護教育を通して看護のあり方と看護の全体像を把握することが求められる.著者らは看護教育において,建築設計用コンピュータソフトを用いたナイチンゲール病棟の動画(仮想病棟)を作成した.学生の仮想病棟に対する反応を,看護師視点,患者視点,看護師と患者との共通視点の3つに分けて検討した.看護師視点では「患者を観察しやすい」,患者視点では「プライバシーがない」,共通視点では「広い」がもっとも多くみられた学生の反応であった.これらはすべてナイチンゲール病棟の特徴であり,臨床経験のない学生であっても,看護師からの視点,患者からの視点の両面から病棟の特徴をとらえることができたことから仮想病棟を看護教育に用いることの有効性が示唆された.

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© 2017 産業医科大学
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