日本獣医がん学会雑誌
Online ISSN : 1884-3352
Print ISSN : 1884-3344
ISSN-L : 1884-3344
短報
放射線治療後に再発した犬の鼻腔腫瘍に対して間欠的に再照射を行った1例
福山 泰広圓尾 拓也信田 卓男中山 智宏
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 4 巻 1 号 p. 6-10

詳細
抄録
鼻腔腫瘍を放射線治療しても、局所再発が問題である。鼻腔腺癌で452日前に照射(44 Gy/11分割)されたヨークシャーテリア、避妊メス、9歳に対して、臨床症状が出るたび、中枢神経障害が出るまで、再照射を繰り返した。照射には直線加速器を用い、正常組織を保護するためにマージンを設定せず、中央線量は5 〜8 Gy であった。第1600日に、症例は死亡し、腫瘍の増大と中枢神経浸潤もしくは脳壊死が死亡原因として考えられた。再照射により生存期間が延長した可能性がある。
著者関連情報
© 2013 日本獣医がん学会
前の記事 次の記事
feedback
Top