抄録
3歳齢の雌のミニチュア・ダックスフンドが突然の四肢の起立困難を主訴に来院した. 神経学的検査では,四肢における姿勢反応および脊髄反射の異常が認められた. MRI検査では,C4-5背側領域にT2強画像で低信号,T1強調画像で等信号,造影剤によってリング状に増強される腫瘤性病変が認められた. また,腫瘤性病変は皮膚の陥入部と交通していた. 腫瘤性病変は外科的に摘出され,病理組織学的検査によって類皮腫洞と診断された. 以上のことから,本症例はⅣ型類皮腫洞と診断された. ミニチュア・ダックスフンドにおける類皮腫洞の報告は認められないため,本症例はミニチュア・ダックスフンドにおける初めてのⅣ型類皮腫洞の症例報告である.