日本獣医師会雑誌
Online ISSN : 2186-0211
Print ISSN : 0446-6454
ISSN-L : 0446-6454
小動物臨床関連部門
常電圧放射線発生装置を用いて治療した口腔内悪性黒色腫の犬の17症例
田川 道人新坊 弦也富張 瑞樹宮原 和郎
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 76 巻 3 号 p. e55-e61

詳細
抄録

常電圧放射線発生装置(オルソボルテージ)を用いて治療した口腔内悪性黒色腫の犬の17症例について回顧的研究を行った.治療プロトコルは1回8Gyを週1回,4週間とし総線量32Gyとした.肉眼病変に対する治療反応は73.3%で認められ,無進行期間及び生存期間中央値はそれぞれ126日,241日であった.ステージ別の生存期間はステージⅠが中央値に達せず,Ⅱが258日,Ⅲが80.5日,Ⅳが115日であり,診断時転移の有無(あり71日,なし303日),外科切除の有無(あり582日,なし164日),治療反応(CR 438日,それ以外154.5日)が有意に生存期間と関連していた.放射線障害はほぼ全例で認められたものの,多くは軽度であり,犬の口腔内悪性腫瘍に対する常電圧放射線治療は有用な治療オプションになりうると思われた.

著者関連情報
© 2023 公益社団法人 日本獣医師会
前の記事 次の記事
feedback
Top