乳房炎の治療は,おもに抗菌薬投与により行われるが,抗菌薬選択のため,簡易に分離/同定,薬剤感受性を明らかにすることが必要である.そこで,コロニーの色を含む性状を基に原因菌の推定ができるCHROMagarTM Mastitis培地の性能を評価した.さらに,ペニシリン含有培地を用いたペニシリン感受性及び同じ培地に抗菌薬含有ディスクを置くことによる薬剤感受性の推定を実施することの有用性を評価した.乳房炎乳汁135サンプルを集め試験に供した.結果,乳房炎の主要な原因菌(大腸菌,クレブシエラ属菌,黄色ブドウ球菌,Streptococcus uberis)をそれぞれ100,100,87,42%の一致率で判定し,抗菌薬に対する感受性も推定することができた.この方法により,抗菌薬の適切な選択を促進することが期待される.