日本獣医師会雑誌
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産業動物臨床・家畜衛生関連部門
牛伝染性リンパ腫ウイルスpol 遺伝子を標的としたプロウイルス量に基づく伝播リスク分類基準の設定
西森 朝美小原 潤子安藤 清彦松浦 裕一
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2024 年 77 巻 2 号 p. e7-e13

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抄録

本研究では,牛伝染性リンパ腫ウイルス(BLV)のプロウイルス量を測定可能な市販キット3種類(tax法,LTR法,pol法)のうち,pol法の伝播リスク分類基準の設定を目的とした.疑似BLV陽性検体を用いて,各キットを異なる条件下で比較したところ,tax法は相対的に測定値のばらつきが生じやすいことが示唆された.そこでLTR法-pol法間の単回帰分析から,pol法の基準値は100,000細胞あたり12,000コピー以上を高リスク,3,000~12,000コピーを中リスク,600~3,000コピーを低リスク,600コピー未満を超低リスクと設定した.この基準による判定は,既存のLTR法による判定とおおむね一致し,またリンパ球増多症の個体の9割以上を高リスクに分類できたことから,農場のBLV対策において有用と考えられる.

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