農場HACCP認証数が横ばい傾向にある原因を把握するために,HACCP導入30農場に計3回のアンケート調査を実施し,それぞれ回答を得た.加えて,乳用牛,肉用牛,養豚(計6農場)のHACCP導入後の生産物の安全性及び生産性データを解析した.アンケートの結果,HACCP運用にデジタルツールが必要との回答は13農場中11農場,HACCP導入後の生産性が増加したとの回答は16農場中5農場(デジタルツール導入12農場中6農場)であった.また,協力農場全てで,重要管理点(CCP)の管理基準の逸脱はなく,安全性は確保された.一方,6農場の衛生管理目標15項目中,1度でも達成したのは5農場11項目であった.HACCPの普及には,生産性向上に向けた段階的評価の枠組み構築と有効なデジタルツールの開発・活用が必要と考えられた.