日本獣医師会雑誌
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産業動物臨床・家畜衛生関連部門
ワクチン接種後約90日を経た肥育豚群における豚熱感染の病態と農場内ウイルス伝播の特徴
石田 祐貴, 藤井 勇紀, 川西 菜穂子, 石塚 駿, 竹澤 詩穂, 三浦 達弥, 山本 佑, 深井 克彦, 高橋 覚志
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2026 年 79 巻 9 号 p. e221-e230

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抄録

本研究では,茨城県の豚熱(CSF)発生3事例(1,2,3例目:CSFワクチン未接種,接種10日後,接種約90日後)を比較し,特に,ワクチン接種後約90日を経た肥育豚群で発生した3例目の特徴を解析した.1例目及び2例目では,出血性病変,高ウイルス量,他豚舎への水平伝播が認められた.これに対し,3例目では出血性病変を認めず,Ct値は高値で,FA法,ウイルス分離,環境中遺伝子はいずれも陰性であった.加えて,他豚舎への水平伝播を認めず,中和抗体価の高い個体は発生豚舎に限局していた.さらに,解剖個体の主要病変は肺炎及び心外膜炎であり,CSFが死因の主因ではないと推察された.以上より,CSFワクチン接種が病理変化の抑制,ウイルス増殖の低減,環境汚染及び水平伝播の抑制に寄与した可能性が示唆された.

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