抄録
乳房炎牛の乳汁中における酵母の分布とその意義を明らかにするため, 臨床型乳房炎72頭, 潜在性乳房炎50頭について, 酵母と細菌の分離および分離した酵母の薬剤感受性試験を実施した.
1) 酵母が分離されたのは, 臨床型158分房中18分房 (11.3%), 潜在型110分房中14分房 (12.7%) であった.
2) 酵母の分離菌種は, 臨床型ではC. krusei 2株, D. hansenii 6株等4属5種18株, 潜在型ではC. tropicasil1株, C. rugosa2株等4属5種15株であった.
3) 酵母の分離菌数は, 臨床型で10~1.4×104個/ml, 潜在型で10~7.2×103個/mlであった.
4) 酵母と細菌の分離状況は, 臨床型では酵母とともにSta. aureus, Streptococcus spp. 等が分離されたが, 潜在型では分離されなかった.
5) 分離・同定された酵母は, Clotrimazolcに最も高い感受性を示した.