日本獣医畜産大学
1988 年 41 巻 9 号 p. 659-662
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犬にみられた結節性非化膿性脂肪織炎の1例である.本症例は, 9歳のマルチーズ種で皮膚の硬結, 肝脾腫, 破行, 発熱などの症状を呈したものである.その皮膚病変の組織所見は, 皮下脂肪組織の肉芽腫性炎症像であり, 脂肪組織はほとんど消失し密に炎症細胞で置換されていた.炎症細胞は組織球が主体で, 部位により形質細胞や好中球の集積像もみられすでに線維化しているところもみられた.また, 治療では皮膚の硬結を含めすべての症状が, プレドニゾロンの投与によく反応し軽快した.
綜合獸醫學雑誌
日本獸醫協會雑誌
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