抄録
1997年6月から富山県東部家畜保健衛生所管内の一養豚場で離乳後に皮膚の蒼白, 元気消失, 一部で泥状便などの症状を伴い, 発育不良になる子豚が散見され始めた. 発症豚のリンパ節は腫脹し, 組織学的にリンパ球の減少と網内系細胞に好塩基性細胞質封入体が認められた. 同封入体の電子顕微鏡検索でサーコウイルス様粒子が検出された. 臨床および病理学的所見はpostweaning multisystemic wasting syndrome (PMWS) と類似していた. リンパ節乳剤から得られたPCR産物の塩基配列は, PMWSの原因因子と疑われているサーコウイルス (pmws-PCV) のそれと96.9%以上の高い相同性を示した. このことから, 子豚の疾病にpmws-PCVの関与が認められた.