抄録
1998年8~10月に岡山県下でアカバネウイルス (AKV) とアイノウイルス (AIV) に対し, それぞれ未越夏おとり牛の89.9%, 46.4%に抗体陽転が認められた. 9月上旬以降アカバネ病が102例, AIV感染症またはAKVとの混合感染が疑われる症例が34例発生した. nested PCRにより遺伝子検索を行ったところ, 8月および9月下旬に採取したおとり牛血清から両ウイルス遺伝子が, 9月下旬~12月上旬に発生した流死産胎子および生後感染子牛からAKV遺伝子が検出された. また, 9月採血のおとり牛血漿からAIVが分離された. 先天異常が好発するAKVおよびAIV感染時胎齢はそれぞれ2~9カ月, 3~6カ月と推定された. なお, nested PCRは両ウイルス病の疫学調査ならびに迅速診断に有効であった.