日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
Online ISSN : 1881-1442
Print ISSN : 0021-5295
ISSN-L : 0021-5295
地方病性ウシ白血病に見られる初期病変に関する病理学的研究
大島 寛一佐藤 繁岡田 幸助
著者情報
ジャーナル フリー

1982 年 44 巻 2 号 p. 249-257

詳細
抄録
ウシ白血病ウイルスに感染しているか, あるいは持続性リンパ球増多症を示し, かつ剖検において病巣がほとんど認められないか, またはきわめて軽微な13頭のウシについて病理学的検索を行った. 精細な肉眼検査により, 不特定複数のリンパ節の割面において, 類白色を帯び軽度に膨隆する領域が, 主として皮質に認められた. 組織学的には, この部に一致して著明なろ胞性増生と, 洞あるいは副皮質領域における非定型的幼若大型細胞の出現が認められ, 所見はその程度に従って3群に分けて記載された. パイエル板は腫大し, リンパ組織の増生が観察された. また第四胃粘膜に類白色願粒状膨隆部が散見され, 鏡下で固有層上層における異型性の強い細胞の集積巣として認められた. これらのことから, 病巣は最初リンパ節に発現することが強調され, そこにしばしば出現する大食細胞や好酸球の意義について, 若干の論議が加えられた.
著者関連情報
© 社団法人 日本獣医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top