抄録
ウシ白血病ウイルスに感染しているか, あるいは持続性リンパ球増多症を示し, かつ剖検において病巣がほとんど認められないか, またはきわめて軽微な13頭のウシについて病理学的検索を行った. 精細な肉眼検査により, 不特定複数のリンパ節の割面において, 類白色を帯び軽度に膨隆する領域が, 主として皮質に認められた. 組織学的には, この部に一致して著明なろ胞性増生と, 洞あるいは副皮質領域における非定型的幼若大型細胞の出現が認められ, 所見はその程度に従って3群に分けて記載された. パイエル板は腫大し, リンパ組織の増生が観察された. また第四胃粘膜に類白色願粒状膨隆部が散見され, 鏡下で固有層上層における異型性の強い細胞の集積巣として認められた. これらのことから, 病巣は最初リンパ節に発現することが強調され, そこにしばしば出現する大食細胞や好酸球の意義について, 若干の論議が加えられた.