抄録
日本中央競馬会所属の競走馬60頭(3才馬7頭, 4才馬36頭, 5才以上の馬17頭)について糞便内に排泄される大腸内繊毛虫相および細菌叢を調査し, 以下の結果を得た. (1) 7科22属49種の繊毛虫を検出し, そのうち5種は日本においては未知種であった. (2)平均繊毛虫数は9.03×104/mlで, 宿主の年齢間に差は認められなかった. (3)平均出現種類数は21種で, 宿主の年齢間に差は認められなかった. (4)各属および種の検出率と繊毛虫数との間には有意な相関(P < 0.001)が認められ, 高密度で存在する繊毛虫は馬個体間での分布が広い傾向があった. (5)総細菌数は平均1.23×1010/mlで, 細菌叢に関してはグラム陰性桿菌が最も優勢で, 次いでグラム陽性球菌の順であった.