1991 年 53 巻 1 号 p. 163-165
Isospora felis自然感染ならびに未感染ネコにToxoplasma gondiiを接種し, 継日的にoocystの排泄, および間接蛍光抗体法による血清中抗I. felis・IgG抗体価と抗T. gondii・IgG抗体価を検索した. I. felis感染および未感染ネコの抗I. felis抗体価は, 共に4倍以下であったが, T. gondii接種後, 一過性ながら42ないし43倍まで上昇した. 抗T. gondii抗体価は接種後14日目から上昇し, 以後46ないし49倍を持続した. T. gondii死虫体を接種したI. felis感染ネコにおいても同様の結果が観察された.