1991 年 53 巻 5 号 p. 807-810
出生前後の子ウシ血清アルカリホスファターゼアイソエンザイムの変化をセルロースアセテート膜電気泳動法により観察した. 胎児血清と出生後22日目の子ウシ血清では, 泳動度0.45と泳動度0.53の位置に1バンドが, その後は2バンド(泳動度0.53および0.31の位置)が観察された. アガロース免疫電気泳動では抗腎アルカリホスファターゼ家兎血清と出生後4.5時間及びそれ以後の子ウシ血清との間に沈降線が観察された. 以上の結果から出生後子ウシ血清中にみられたアイソエンザイムは, 出生後まもなく遊出してくることがわかった.