抄録
犬の紫外線(UV)照射全血は, 混合リンパ球反応を抑制する. ドナーUV照射全血を週1回計4回末梢静脈内投与した大群において, 4回輸血後1週間目のドナー末梢血リンパ球(PBL)に対するレシピエントPBLの反応は有意に抑制された. これらの犬群の全頭で赤血球交差試験は陰性であった. UV照射全血輸血群は, 抗ドナーリンパ球抗体, および間接クームス試験によりIgG, IgM, C3の産生を認めなかった. また, UV照射全血輸血後に遅延型過敏反応(DTH)は認めなかった. 皮膚移植における拒絶の抑制も認めた. 一方, 非照射全血輸血群の6頭については, MLRの高値, 赤血球交差試験での凝集反応の陽転, 皮膚移植の急性拒絶反応ならびに3頭で間接クームス試験でC3を認めた.