抄録
新生仔期に背部皮下に4 mg/gのアスパラギン酸ナトリウム(MSA)を投与されたハタネズミとマウスにおいて, 体重および肝アセチルCoAカルボキシラーゼ活性の変動を測定した. MSAを投与されたマウスでは, 血漿インスリン値とアセチルCoAカルボキシラーゼ活性が有意に増加し, 顕著な肥満が観察された. 正常ハタネズミの肝アセチルCoAカルボキシラーゼ活性は低く, マウスの値の1/2以下であった. MSAを投与されたハタネズミにおいて, インスリン値は有意に増加したが, アセチルCoAカルボキシラーゼ活性は特に変動せず, 肥満も認められなかった.