Journal of Veterinary Medical Science
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犬のネオスポラ症:本邦初発例(短報)
梅村 孝司白木 克尚森田 剛仁島田 章則播谷 亮小林 勝山形 静夫
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1992 年 54 巻 1 号 p. 157-159

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抄録

5力月齢の雌犬が後肢虚弱のため来診した. その後, 症状は四肢および舌麻庫へと進行し, 20日後に死亡した. 主要病変は中枢神経系および全身骨格筋の重篤な慢性壊死性炎症で, 同質病変が肝臓および心臓にも見られた. これら病巣の内・外にトキソプラズマ様の組織嚢胞とタキゾイトが多数認められた. 酵素抗体法および超微形態所見より, 本例はネオスポラ症と診断された. 本報告は本邦でのネオスポラ症発生に関する初めての報告である.

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