Journal of Veterinary Medical Science
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全血ケミルミネッセンスによるイヌ末梢血多形核白血球の貧食機能測定
牧村 進佐脇 正邦
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1992 年 54 巻 1 号 p. 63-67

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抄録
イヌ末梢血多形核白血球(PMNs)の貧食殺菌機能の一つの検査法として, ザイモザン刺激によるルミノール依存全面ケミルミネッセンス法(全血CL)について検討した. また全血CLの測定値(peak CL値およびpeak time)におよぼす血液希釈率, 保存温度および各種消去剤の影響も検討した. その結果, 本法においては, 微量全面(0.1ml)を用いてpeak CL測定値が20分で得られた. PMNsの貧食機能は全血CLのpeak CLと測定全血中のPMNsの数から測定でき, オプソニン活性はザイモザン添加後のpeak CLまでの時間(peak time)によって評価できた. 以上の成績から, 本法によってイヌ全血中の貧食機能に関与する情報が得られることが確認された.
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