Journal of Veterinary Medical Science
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牛の好酸球性髄膜炎の2例(短報)
内田 和幸立山 晉山口 良二Rostami Mina門田 君江長谷川 貴史小川 博之黒木 昭浩
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1993 年 55 巻 6 号 p. 1071-1072

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抄録

臨床的に神経症状を主訴とする疾患が1農家の5頭の牛に認められた. 5頭中2頭が病理組織学的に検索されたが, これら2頭の大脳髄膜及び皮質の中小動脈周囲に, 著明な好酸球とマクロファージが浸潤し, 病巣内の血管内皮細胞は腫脹していた. 以上の所見より, 本例を"好酸球性髄膜炎"と診断した. 脳以外の臓器では, 1例の肺動脈周囲に好酸球とマクロファージの反応を伴う肉芽腫性炎が観察された. 検索例から細菌, 真菌, 原虫, 及び寄生虫等は検出されなかった.

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