Journal of Veterinary Medical Science
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ホルスタイン種子牛に見られた片側性無眼球症の一例(短報)
森友 靖生古賀 脩宮本 元
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1994 年 56 巻 1 号 p. 153-155

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抄録
ホルスタイン種子牛の片側性無眼球症を形態学的に検索した. 左眼球は小嚢胞状の痕跡となり, 頭蓋底の眼窩部に形成された欠損孔を介して脳硬膜と癒着していた. また, その部分では左大脳半球に孔脳症を認めた. 組織学的には色素上皮細胞が眼球痕跡から脳硬膜に接した大脳皮質の神経組織内まで連続して認められた. これらの特徴的変化は胎生初期に眼杯外板と未分化な胎仔終脳の部分的な癒合を示唆する変化と考えられた.
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