Journal of Veterinary Medical Science
Online ISSN : 1347-7439
Print ISSN : 0916-7250
ISSN-L : 0916-7250
モノクローナル抗体を用いたコロニーブロット法によるRhodococcus equi強毒株同定法の評価
高井 伸二森下 大洋西尾 恭佐々木 由香子椿 志郎樋口 徹萩原 紳太郎仙波 裕之加藤 昌克瀬能 昇安斉 了鎌田 正信
著者情報
ジャーナル フリー

1994 年 56 巻 4 号 p. 681-684

詳細
抄録
Rhodococcus equiの毒力マーカーである15-17kDa抗原に対するモノクローナル抗体を用いたコロニーブロット法を強毒株簡易同定法として開発し, 軽種馬生産牧場の土壌,母馬及び子馬糞便から分離した菌株のプラスミドプロファイルとの比較から疫学調査における本法の有用性を検討した. 子馬糞便由来778株, 母馬糞便由来170株及び土壌由来1,267株のそれぞれ238株, 6株及び85株がコロニーブロット陽性を示し, そのうち, それぞれ235株(98.7%), 6株(100%)及び75株(88.2%)で病原性プラスミドが検出された. 一方, コロニーブロット陰性を示した子馬糞便, 母馬糞便及び土壌分離株からランダムに50菌株を選び, プラスミドプロファイルを調べたところ何れの菌株においても病原性プラスミドは検出されなかった. 以上の成績から, 本法は疫学調査において信頼度の高い, 迅速簡易な強毒株同定法であることが示された.
著者関連情報
© 社団法人 日本獣医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top