1995 年 57 巻 1 号 p. 111-112
我々は1990年から1992年にかけて山口・福岡の両県で58頭の Hepatozoon canis 感染犬から220個体のダニを採集した. これらのダニは Haemaphysalis campanulata, H. longicornis, H. flava, Ixodes ovatus, I. nipponensis であった. 組織学的検索の結果, H. longicornisの成雌とH.flava 若ダニの各1個体の血体腔に約300×150μm大のH. canisのオーシストが観察された. このオーシストは10から16個のスポロゾイトを含む50から70個のスポロシストからなっていた.