Madin-Darbyイヌ腎(MDCK)細胞およびA72細胞と水疱性口炎ウイルス(VSV)を用いたイヌインターフェロン(IFN)活性の細胞変性(CPE)阻止法による定量法を検討した.標準IFN試料としてUV不活化NDVで誘導したイヌ脾臓細胞由来IFNを調製した. VSVはMDCK細胞のシートが形成されたときは感染増殖せず, 細胞がまばらに増殖しているときにのみ全体にわたるCPEが観察された. MDCK-VSV系では96穴プレートで104個/wellの細胞数以下で, 105TCID50/mlのVSVを感染させる必要があった. また, A72-VSV系では培養密度はMDCK-VSV系ほど厳密でなく, 感染VSV量も103TCID50/mlであった. MDCK-VSV系はA72-VSV系よりIFNに対する感度は若干優れていたが, 再現性はA72-VSV系の方が高かった. これらのことから, A72-VSV系が操作が簡便であるので実用的と思われた.