2023 年 43 巻 167 号 p. 20-23
高分子接着剤による接着部の評価を行うことを目的とした光弾性法を用いたZero-group-velocity(ZGV)ラム波の伝搬挙動の可視化を行った.ZGVラム波は,群速度が0であるが有限の位相速度を有する波動で高い空間分解能で伝搬媒体の弾性的な性質を評価できる手法であり,接着性状を評価できる可能性がある波動である.しかし,現在では接着性とZGVラム波の伝搬挙動のとの関係は不明な点が多い.光弾性法によってZGVラム波を可視化したところ,ZGVラム波と接着性状の関係を直感的に理解するのに役立つと期待できる.良好な接着性状の場合,ZGVラム波は両方の被着材で同一の振動モードを示したが,接着状態が不良な場合は異なる振動モードとなった.今後は可視化結果に基づいて接着面での境界条件を明らかにしる予定である.