2025 年 45 巻 172 号 p. 7-10
東北大学流体科学研究所内の次世代流動実験研究センターでは各種熱流体実験が可能であり,次世代融合研究システム(AFFINITY)の新しいスーパーコンピュータの運用を2024年8月から開始している.本報告ではそれらを利用したいくつかの研究成果につき紹介する.著者らはこれまで大型旅客機主翼表面での遷移の遅延による低抵抗化への取り組みを実施してきた.なかでも特に付着線と横流れ不安定の進行波の再現に成功,進行波の発生には,従来の乱流強度だけでなく周波数帯域も考慮されるべきとの新知見を獲得した.複数の層流化デバイスを提案しており,流体研の低乱熱伝達風洞や磁力支持天秤装置を用いて,実用化へ向けた実証試験も行っている.そのほか,2024年度に学術論文として発表した,噴霧燃焼の着火遅れ現象予測のためのシュリーレン画像のデータ同化に関する研究に関しても紹介する.