日本暖地畜産学会報
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原著論文(一般論文)
刈取りの高さおよび間隔が無出穂気候帯における夏作一年草としてのパリセードグラス品種MG5 の地下部,株部および可食部の乾物生産に及ぼす影響
金子 真 中村 好德山田 明央
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2015 年 58 巻 1 号 p. 3-9

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抄録

パリセードグラスが出穂しない気候帯の地域において、刈取高さおよび刈取間隔が地下部、株部および可食部の乾物生産に及ぼす影響を明らかにすることを目的とし、刈取高さとして草高10 cm および20 cm の2 水準、刈取間隔として2 週間および4 週間の2 水準を組み合わせた4 処理区と刈取りを行わない対照区のポット試験を行い、可食部生産量、株部現存量、地下部現存量ならびに茎数を調査した。その結果、刈取り開始から8 週目以降、可食部生産量、株部現存量、地下部現存量ともに対照区が顕著に多くなり、10cm・2 週間の刈取り処理区が最も少なかった。また、刈取高さは高い方が、刈取間隔は長い方が可食部生産量、株部現存量、地下部現存量ともに多かった。10 cm・2 週間の刈取り処理区では株部および地下部に減少が見られ、再生が困難であり、パリセードグラスは頻繁な低草高での刈取りに適していないことが示された。

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© 2014年日本暖地畜産学会
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