2022 年 65 巻 1 号 p. 33-36
アラゲキクラゲ(Auricularia polytricha)廃菌床の飼料化を推進するための基礎的知見を得ることを目的とし,培地材料の異なる廃菌床の繊維,特にデタージェント繊維画分のin vitro消化性を明らかにした.広葉樹オガクズ,米ヌカおよび貝化石を材料とした培地由来の廃菌床を対照区,発酵バガス,黒糖焼酎粕および貝化石を材料とした培地由来の廃菌床を試験区とし,セルラーゼによる乾物およびデタージェント繊維消化率を測定した.NDFomは両区とも乾物中50%以上含まれ,有意な区間差は認められなかった.乾物,NDFomおよびセルロース消化率は対照区と比べて試験区で有意に高かった(P < 0.05).また,乾物当たりの可消化NDFomおよび可消化セルロース含量についても試験区で有意に高かった(P < 0.05).以上より,アラゲキクラゲ菌床栽培における発酵バガス主体廃菌床はオガクズ主体廃菌床よりも高い消化性を有することが示された.