2024 年 67 巻 2 号 p. 101-109
カンショデンプン粕を給与した肥育豚の発育成績と肉質を調査した.LWD 交雑種の去勢雄豚を対照区と試験区に4 頭ずつ配置した.試験開始体重は平均70 ㎏で,単独飼育,飽食給与,自由飲水で肥育試験を行い,体重約110 ㎏で出荷した.両区ともに可消化養分総量,粗タンパク質および細胞壁成分(OCW)が同じになるように,トウモロコシおよび大豆粕を主体として,対照区ではフスマを,試験区ではカンショデンプン粕を配合する設計とした.試験区の飼料は,OCW 中のセルラーゼ可溶画分(Oa)が対照区より多くなった.試験区では対照区と比較して乾物飼料摂取量,日増体量が低くなった.また,豚肉の理化学特性に有意差はなかったが,皮下脂肪内層中のオレイン酸含量が試験区で増加する傾向が見られた.試験区で糞中窒素含量が有意に増加した.官能評価において,試験区のカンショデンプン粕を給与した豚肉は香りの点で好ましいとの評価が高く,総合評価も高かった.
日本暖地畜産学会報67(2):101-109,2024