2024 年 67 巻 2 号 p. 89-99
転作田の耕盤破砕が排水性および子実用トウモロコシ生育に及ぼす影響を調査した.隣接転作田二筆を用い,両圃場に額縁明渠を開削し,さらに一方に振動サブソイラでの耕盤破砕を行った.耕盤破砕した圃場では,土壌貫入抵抗値が低く,締め固まっていない層が確認され,水ポテンシャルの低い期間があったため,土壌水を効率良く排水していたと考えられた.耕盤破砕を継続した圃場では,排水性指標が短縮した.二筆のうち排水性指標の短い圃場では長い圃場に比べ黄熟期の茎葉含水率が低く,子実含水率および穂軸含水率も有意に低い期間があり,完熟期の乾物子実中デンプン含量が高い傾向を示したため,登熟期間の短縮化が期待できた.
以上から,振動サブソイラでの耕盤破砕により,転作田土壌の膨軟化等による排水性の改善が期待できる.また,排水性指標の短縮により,トウモロコシ各部位の含水率の低下と登熟の早期化が図られ,減収リスクの軽減が示唆された.
日本暖地畜産学会報67(2):89-99,2024