西日本畜産学会報
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ブロイラー前期・後期飼料の切替時期
小林 清春草場 寅雄岡野 昇
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1980 年 23 巻 p. 27-28

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抄録

ブロイラー飼育において, 前期飼料と後期飼料を切替える最も有利な時期について検討した。
1.育成率は, 前期飼料としてクランプルを給与した場合, 5週齢切替区が他の区に比べ雄雌平均で1.0~2.0%劣っていた。また, 前期飼料としてマッシュを給与した場合も5週齢切替区が4.5~5.5%劣っていた。
2.成長体重は, 前期飼料としてクランプルを給与した場合, 雄雌平均ではほとんど差は見られなかった。前期飼料としてマッシュを給与した場合, 5週齢切替区と2週齢切替区との間に雄雌平均で479の差が見られたが, 有意差ではなかった。
3.飼料要求率は, 前期飼料としてクランプルを給与した場合, 2週齢切替区が2.45で最も優っており, 前期飼料としてマッシュを給与した場合は2, 3週齢切替区が2.61で最も優っていた。
4.販売ひな1羽当りの粗利益も, 切替時期が遅れるほど悪くなる傾向が見られた。
以上のことから, 供試飼料と同様の成分の飼料を給与する場合, 切替時期を従来の3週齢から2週齢へと1週間早めても発育に悪影響はないと思われる。また, これにより高価な前期飼料を節減するという経済効果も期待出来る。

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