西日本畜産学会報
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粗飼料の調製法がウシ下部消化管通過速度に与える影響
平山 琢二外間 聡志水 倫恵平川 守彦大城 政一城間 定夫本郷 富士弥
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1996 年 39 巻 p. 31-34

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抄録

乾草の細切長が第一胃および下部消化管の通過速度に与える影響について検討する目的で, 乾草を調製して, 無切断区 (42±7cm) , 7cm切断区 (7.4±0.6cm) および2cm切断区 (2.2±0.3cm) を設け, 供試牛3頭 (平均体重220±25kg) をラテン方格法で配置して採食させ, 糞中に排泄されたクロムの濃度推移から消化管通過速度定数を推定して比較した。その結果, 反芻胃内通過速度定数 (K1) と下部消化管通過速度定数 (K2) は, 7および2cm切断区が無切断区に比べ平均0.52, 6.25%/h大きくなった (P<0.05) .初期出現時間 (TT) と全消化管平均滞留時間 (TMRT) は, 無切断区が7および2cm切断区より平均で, 3.77, 15.97時間, 長くなった (P<0.05) 。以上の結果, ウシに粗飼料を細切して給与すると, 飼料の消化管通過速度が増加し, 消化管滞留時間が短くなった。

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© 日本暖地畜産学会
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