西日本畜産学会報
Online ISSN : 1884-6394
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39 巻
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  • 上田 修二
    1996 年 39 巻 p. 1-5
    発行日: 1996/08/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • 瀧口 幸憲
    1996 年 39 巻 p. 6-9
    発行日: 1996/08/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
  • Lellah Rahim, 原田 宏, 福原 利一
    1996 年 39 巻 p. 10-14
    発行日: 1996/08/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    宮崎県および鹿児島県畜産試験場において1986から1993年の問に実施された産肉能力検定間接法の調査牛黒毛和種去勢肥育牛801頭を用いて, 体型測定値の発育パターンを明らかにするための検討を行なった。体型測定項目は生体重 (BW) , 体高 (WH) , 十字部高 (HH) , 体長 (BL) , 胸囲 (CG) , 胸深 (CD) , 胸幅 (CW) , 尻長 (RL) , 腰角幅 (HW) , 幅 (TW) および坐骨幅 (PBW) であり, これらの体型測定値にLogistic, Gompertz, Von Bert alanffyおよびBrodyの4つの非線型モデルの適用を行なった。4つの発育曲線はいずれもTWおよびPBWを除くすべての体型測定値に対して70%以上の寄与率が認められた。これらのうち, Logistic曲線は黒毛和種去勢肥育牛のすべての体型測定値に対して最も高い寄与率を示し, Logistic曲線を用いたときの体型測定値の推定成熟値は, BW, HH, BLおよびCGにおいてそれぞれ913.5kg, 167.1cm, 197.2cmおよび273.9cmであった。また, 肥育終了時 (約20ヵ月齢) においてBWは推定成熟値の66.6%に, また, 他の体型測定値は推定成熟値の77.4~81.5%に達していることが認められた。
  • Lellah Rahim, 原田 宏, 福原 利一
    1996 年 39 巻 p. 15-22
    発行日: 1996/08/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    黒毛和種去勢牛の枝肉形質推定値の肥育期間中の増加量を早期推定するために, 宮崎県および鹿児島県における1987年から1990年の産肉能力検定間接法調査牛238頭の体型測定値および枝肉形質推定値を用いて, Stepwiseの重回帰分析を行った。対象形質は第7胸椎部胸最長筋横断面積 (MLTA1) , 皮下脂肪厚 (SFT) , 筋間脂肪厚 (IMFT) , バラの厚さ (RT) , 脂肪交雑評点 (BMS) および第13胸椎部胸最長筋横断面積 (MLTA2) であり, 肥育開始2~12ヵ月の間2ヵ月ごとに推定を行った。
    MLTA1, MLTA2, SFT, IMFT, RTおよびBMSの枝肉形質推定値の全肥育期間中増加量を従属変数として重回帰分析を行った結果, いずれの従属変数も肥育開始6ヵ月以降のステージにおいて高い精度で推定することができた。MLTA1, MLTA2およびBMSの増加量を従属変数とした重回帰式に取り上げられた独立変数の標準偏回帰係数は, すべてのステージをとおしてそれぞれ0.552~0.885, 0.347~0.835および0.409~0.858であった。また, 肥育開始6ヵ月以降のステージにおけるMLTA1, MLTA2およびBMSの全肥育期間中の増加量の推定式は, いずれも60%以上の寄与率が認められた。
    SFT, IMFTおよびRTの増加量を従属変数とした場合も同様に, すべてのステージで高い標準偏回帰係数を示し, 肥育開始6ヵ月以降のステージの寄与率はいずれも50%以上であった。
  • 田中 和宏, 井口 寿郎, 川畑 明治, 山下 光則, 川野 洋, 今村 一秋
    1996 年 39 巻 p. 23-30
    発行日: 1996/08/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    搾乳牛の分娩時期によって泌乳曲線がどのように変化するかを考察する目的で, 分娩月別泌乳曲線を作成し, 分娩月別の乳牛による夏期における生産性や経済性を検討した。
    初産, 経産牛ともに4~8月分娩牛はピークのほとんどない泌乳曲線になり, 特に乳量水準の高い8, 000kg以上の牛で5~8月分娩牛になると乳量水準も低くなった。
    2~4月分娩牛の305日生産乳代がもっとも高く, 5, 6月分娩牛がもっとも低く, 8~12月分娩牛は夏期乳生産にほとんど貢献していなかった。
    結論として夏期需要期における乳生産のためには, 分娩時期を考慮することが必要であり, 経済性と繁殖サイクルを含む生産性から考慮すれば, 夏 (5~7月) 分娩は望ましくなく, それよりやや早い2~4月分娩の方がより望ましいと考えられる。
  • 平山 琢二, 外間 聡, 志水 倫恵, 平川 守彦, 大城 政一, 城間 定夫, 本郷 富士弥
    1996 年 39 巻 p. 31-34
    発行日: 1996/08/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    乾草の細切長が第一胃および下部消化管の通過速度に与える影響について検討する目的で, 乾草を調製して, 無切断区 (42±7cm) , 7cm切断区 (7.4±0.6cm) および2cm切断区 (2.2±0.3cm) を設け, 供試牛3頭 (平均体重220±25kg) をラテン方格法で配置して採食させ, 糞中に排泄されたクロムの濃度推移から消化管通過速度定数を推定して比較した。その結果, 反芻胃内通過速度定数 (K1) と下部消化管通過速度定数 (K2) は, 7および2cm切断区が無切断区に比べ平均0.52, 6.25%/h大きくなった (P<0.05) .初期出現時間 (TT) と全消化管平均滞留時間 (TMRT) は, 無切断区が7および2cm切断区より平均で, 3.77, 15.97時間, 長くなった (P<0.05) 。以上の結果, ウシに粗飼料を細切して給与すると, 飼料の消化管通過速度が増加し, 消化管滞留時間が短くなった。
  • 玉城 政信, 島袋 宏俊, 石垣 勇, 金城 寛信
    1996 年 39 巻 p. 35-37
    発行日: 1996/08/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    生後31日から90日齢の黒毛和種子牛で, 濃厚飼料摂取と飼槽底の高さ, 粗飼料摂取と切断長との関係を検討した。濃厚飼料は飼槽底の高さを床面から45cm, 35cmおよび25cmの3段階を比較した。その結果, 生後31日から70日齢では45cmおよび35cmが25cmより多く摂取した。生後71日齢以降の摂取割合では飼槽の底の影響は認められなかった。
    粗飼料 (ギニアグラス) の切断長が2cm, 5cmおよび10cm区の比較では, 10cm区の摂取量が81.6gであり, 5cm区および2cm区より多く, 5cm, 10cmおよび15cm区の比較では, 各区の差は認められなかった。
    これらのことから子牛の飼槽底の高さは床面から35~45cm程度が濃厚飼料の摂取を高めるのに有効と考えられ, 子牛の粗飼料摂取量を向上させるには, 粗飼料の切断長は10cm程度が良いと考えられた。
  • 宮城 悦生, 川本 康博, 玉城 政信
    1996 年 39 巻 p. 38-42
    発行日: 1996/08/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    ビートパルプを添加混合したネピアグラスサイレージを調製し, 発酵品質並びに栄養価を検討すると共に, 肥育期の黒毛和種去勢雄への給与試験を行った。給与試験は給与飼料の乾物とTDN摂取量をほぼ一定にし, サイレージの乾物給与量を全体の20-25%となるように設定し, ギニアグラス乾草を対照飼料とした。その結果, 調製したサイレージはpH3.9, 総酸に占める乳酸割合は74%であり, 良質の発酵品質を示し, 推定TDNは62%であった。給与試験では, サイレージ給与区, 乾草給与区ともに試験期間中は順調な生育が認められ, いずれも目標の日増体量 (1kg) 以上の値が得られた。5%水準では有意な差はなかったものの, 乾草給与区の1頭当たりの日増体量1.11kgに対し, サイレージ給与区の場合は1.26と高い傾向であった。
  • 出田 篤司, 後藤 和文, 藤井 渉, 大久津 昌治, 中西 喜彦, 柳田 宏一, 安田 宣紘, 出口 栄三郎, 猪八重 悟, 西中川 駿
    1996 年 39 巻 p. 43-48
    発行日: 1996/08/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    絶滅の危機に瀕している在来和牛である口之島野生化牛の遺伝資源を保存するために, 種々の人工繁殖技術を用いて移植可能胚および子ウシの作出を試みた。
    供試した口之島野生化牛 (雄2頭, 雌5頭) は体測の結果, 黒毛和種に比べ管囲を除いたすべての部位において一回り小型であった。また毛色は黒色, 褐色, 黒色白斑であった。
    野生化雄牛1頭の精巣上体尾部から精子を採取したところ, 約400本の凍結精液が作製できた。その精子を用いて11頭に人工授精した結果, 野生化雌牛3頭, 黒毛和種2頭, F1種 (ホルスタイン種♀×黒毛和種♂) 2頭で受胎が確認され, すでに野生化子牛1頭 (褐色白斑) を含む3頭の子ウシが生まれた。
    3頭の野生化雌牛から採胚を試みた結果, 1頭から移植可能胚が回収された。これらの胚を3頭の受胚牛に移植し, このうち1頭が受胎・分娩した。
    黒毛和種の卵子と野生化雄牛の精巣上体尾部精子を用いて体外受精を行った結果, 供試卵子の25.8% (110/427) が胚盤胞に発育した。
  • 上田 允祥, 森部 忠彦
    1996 年 39 巻 p. 49-53
    発行日: 1996/08/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    酪農経営における診断, 分析において, 酪農経営農家全体の傾向を明らかにするため, 技術, 生産性および所得面から階層別に分類し, 階層毎の特徴を求めてきたが、個々の農家の変動が大きく, 階層毎の特徴を表すのは困難であった。
    そこで, 階層毎の特徴をより正確に求めるため, 酪農経営診断86事例を用いて, 家族労働力1人当たり所得および経産牛1頭当たり所得について, 全体農家の平均的な所得を基準に高低2群に分け, 12-13の経営診断項目を用いて, 階層別に2群に判別する線型判別関数式を求めた。
    , その結果, 家族労働1人当たり所得については出荷乳量と乳飼比, 経産牛1頭当たり所得については購入飼料費, 個体の泌乳量が所得の高低別に2群に分類する基準として, 大きく関与していることが明らかとなった。このことは, 経営所得の向上は収入源である泌乳量と, 支出面で最も大きいウェイトを占める飼料費との関係で決定されることを示唆している。なお, 本報告での所得の算出は「畜産会方式」に基づいて行った。
  • 平嶋 善典, 上田 修二, 北原 利孝
    1996 年 39 巻 p. 54-56
    発行日: 1996/08/01
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    CRlaa培地を用い, ウシ体外受精胚を卵丘細胞と共培養して, 胚発生に有効なCRlaa培地の条件を検討した。1.胚発生に対して血清添加は有効であり, 10%血清添加により, 脱出胚盤胞への発生率が向上した。
    2.5.56mMのグルコースを添加すると胚盤胞への発生率が低下した。3.ピルビン酸ナトリウムは, 胚盤胞への発生率を低下させる傾向を示した。4.ヘミカルシウム乳酸塩は必要であり5mMの添加が胚の発生に有効であった。
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