西日本畜産学会報
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口之島野生化牛の人口繁殖
出田 篤司後藤 和文藤井 渉大久津 昌治中西 喜彦柳田 宏一安田 宣紘出口 栄三郎猪八重 悟西中川 駿
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1996 年 39 巻 p. 43-48

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抄録
絶滅の危機に瀕している在来和牛である口之島野生化牛の遺伝資源を保存するために, 種々の人工繁殖技術を用いて移植可能胚および子ウシの作出を試みた。
供試した口之島野生化牛 (雄2頭, 雌5頭) は体測の結果, 黒毛和種に比べ管囲を除いたすべての部位において一回り小型であった。また毛色は黒色, 褐色, 黒色白斑であった。
野生化雄牛1頭の精巣上体尾部から精子を採取したところ, 約400本の凍結精液が作製できた。その精子を用いて11頭に人工授精した結果, 野生化雌牛3頭, 黒毛和種2頭, F1種 (ホルスタイン種♀×黒毛和種♂) 2頭で受胎が確認され, すでに野生化子牛1頭 (褐色白斑) を含む3頭の子ウシが生まれた。
3頭の野生化雌牛から採胚を試みた結果, 1頭から移植可能胚が回収された。これらの胚を3頭の受胚牛に移植し, このうち1頭が受胎・分娩した。
黒毛和種の卵子と野生化雄牛の精巣上体尾部精子を用いて体外受精を行った結果, 供試卵子の25.8% (110/427) が胚盤胞に発育した。
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© 日本暖地畜産学会
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