西日本畜産学会報
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ヤギ肉の肉質に及ぼす抗凍結剤と凍結時間の影響
アスマ スルタナモハマド アブジャフォルベパリアム ニアズッディンハルーヌル ラシッドモハマド ムジャッファル ホサインアムディ カマル
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キーワード: 抗凍結剤, 凍結時間, ヤギ肉
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2007 年 50 巻 p. 99-105

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抄録

バングラディシュの主要な畜肉であるブラックベンガルヤギ肉の肉質に及ぼす抗凍結剤および凍結時間の影響について検討した.本研究では次の5つの処理区を設けた: ブロック肉 (試料A) , ミンチ肉 (試料B, 対照区) , 4%ショ糖および0.3%ポリリン酸塩を添加したミンチ肉 (試料C) , 4%ソルビトールおよび0.3%ポリリン酸塩を添加したミンチ肉 (試料D) および4%ショ糖, 4%ソルビトールおよび0.3%ポリリン酸塩を添加したミンチ肉 (試料E) .各試料を-20℃で80日間貯蔵し, 20日ごとに各種分析を行った.結果, すべての処理試料において, 一般成分 (水分, タンパク質, 脂質, 灰分等) は貯蔵期間の経過とともに次第に減少した.官能検査に関しては有意な差はなかった.pHは貯蔵開始直後低下したが, 貯蔵期間が進むにつれ増加した.タンパク態量および滲出水分量は貯蔵期間が長くなるにつれ有意に増加したが, タンパク可溶化率は有意に減少した.全体として試料Eの肉質が最も良く, D, C, AそしてBと続いた.ヤギ肉の冷凍保存では, ソルビトールとショ糖の組み合わせが抗凍結剤としてベストであることがわかった.

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© 日本暖地畜産学会
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